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心療内科 大西クリニック

電話でのご予約・お問い合わせはTEL.0836-58-5191

〒755-0241 山口県宇部市東岐波2118-13

治療についてpolicy&Reference

メンタルヘルスについて思うこと

方針イメージ

 難問はあっても日々の生活を保ち、変わるべくは変わるのを待ち、変わらざるは断念していく、というのが「問題解決」の現実かもしれません。

 そうはいっても、失意や自信喪失が続くとこういったあり方に動揺が生じます。自己判断は脇に置いて誰かに委ねてみよう、ということで「治療」が始まります。乱暴な話ですが、自己流な解決に自信を取り戻し他者の手元を離れた時点で、本人としては「治った」ということになります。

 ただ、この「自己流な解決」を図ることが難しい時代となりました。落ち着ける「場」がなくなり、変化に押し流される毎日となりました。幸いにも標準化された便利なサービスが近年社会を浸透しています。疾患に応じた対応も細やかとなりました。人知れず巡礼のようなさまよいを個々続けていた往年とは隔世の感です。もっとも、一般化された知識や技術に傾く事で、自分なりの手ごたえ感から却って遠ざかってしまう危険性も出てきています。深刻な状況をやりすごしていく「こつ」を見出す前に、診断や治療法をめぐる議論に飲み込まれてしまう可能性もあります。

 薬も含む様々な治療法や支援機関を判別していく傍ら、自らの感覚も培って行かないといけない患者さんたちは、かつてとは異なった大変さに直面しています。漂流していく中での支援を当院なりに模索して行きたいと思います。

治療の流れについて

  1. 初診

     初診時はめぐるめぐる思いで頭の中がこんがらがっているものです。まずは思いついたところから話されることをお勧めします。必ずしも筋道の通った話やメモは必要ではありません。自分なりの勘所に不思議と行きつくものです。治療を焦るよりも、まずは閉塞感からの解放が大切です。

    設備

     リハビリや入院のための施設は併設されていません。必要に応じてご紹介をしています。また、画像診断など主要な医学検査に関しても専門医療機関の利用をお勧めしています。

    投薬

     妥当な範囲でジェネリック薬品を使用しています。また、漢方薬も積極的に使用しています。投薬が不要と思われる方や薬物療法以外の治療を強く希望される方には、無投薬での治療を行っています。

    カウンセリング

     停滞していた感情が開放され楽になります。 また、自らの体験に距離をとれるようになり、理解が深まることで、心理的な安定に近づいていきます。

    受診後は

     投薬や一回のカウンセリングで一気に解決、という幸運なケースもありますが、長短はあっても紆余曲折があるのが通常です。治療の進展が非常に速い時期とただ何事もなく流れている時期が入れ替わりながら変化していくものとお考え下さい。治療から一旦離れてみることも含め、その時々自分にあった手段を選択しながら、焦らず取り組んでいくことが大切です。

メンタルヘルスに関する参考情報

参考となるサイト

  • 社会不安障害       SAD NET

ひとくちメモ

  • 自律神経失調症: 自律神経症状や気分の変動があるが検査異常がない。独立疾患ではない。様々な疾患が含まれる。
  • 仮面うつ病 : 実は普通のうつ病。不眠や食欲不振、倦怠感等を訴え検査するが、後にうつ病と判明することから。
  • 精神科的診断 : ドイツ精神医学(質的吟味)とDSMW、ICD-10(項目選択)が混在し、混乱気味。